MEMSパークコンソーシアム事務局

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情報や設備をオープンな環境で共有する。
それがMEMSパークコンソーシアム。

江刺教授写真
東北大学
原子分子材料科学
高等研究機構

教授 江刺 正喜

MEMSパークコンソーシアムの可能性を一言でいうならば、オープンな環境で情報を共有するところから生まれる極めて競争力の高いモノづくりです。

研究開発の初期段階では、さまざまなMEMSの研究情報を特定の関係者が囲い込むのではなく、むしろ胸襟を開いて共にテーマを掘り下げ、早い段階でニーズを把握する。そこから具体的な解決技術を各企業の製品領域に転用していくほうが、遥かにお互いの利益につながることが多い。

そのための環境づくりがコンソーシアム創設の動機です。間口が広く奥が深いMEMSによる製品開発をめざすとき、これが最も有効な手法のひとつであると考えています。

コンソーシアムの目標は、量産段階に移行するひとつ手前の試作段階を、いかに低コスト・短期間で乗り切るかということです。

これまでは、各々の企業・機関が実験・測定設備や試作機械を取りそろえ、その中で開発を行ってきました。しかし(多くの方がご存知のとおり)これらの設備はそもそも非常に高額です。加えて、故障や不具合にもすぐに対応できず研究が停まってしまうという実情も開発費を押し上げる要因となっています。

私たちの研究開発体制では、「借りる・中古を導入する・それでも適当な設備がないときは自分たちで作る」といった創意工夫を日常的に行い、この課題解決に必要な知識と技術を積み上げてきました。

例えば、ある企業・機関においてあまり活用されていない実験・測定設備の情報もコンソーシアム内で共有できるとしたらどうでしょう? お互いの設備を低料金で相互利用できるとすれば、低稼働設備の有効活用と同時に、開発費の低減にもつながります。

これまでは、基礎研究ができ上がってから応用を探していたため非常にロスが多かった。これでは開発経費がかさむ一方で、その結果、競争力が低下するか、または利益を圧迫するかということになります。

ですから、応用側つまり使う立場からの需要を踏まえたうえで基礎研究を行うほうが実に効率よく開発が進み、総投資額も圧縮できるというわけです。

「モノづくりは実際に作ってみないと分からない」

これが学生時代から今日に至るまでの過程で叩き込まれた根本です。まったく同じことがMEMSでもいえる。

だからこそ「考える人・作る人・使う人」が三位一体となり、ノウハウを組み合わせてモノづくりに取り組むコンソーシアムの意義は大きい。この動きを加速させることが、他の追随を許さないわが国の強みになると確信しています。