第16回公開セミナー
高周波メカニカルフィルタ技術
ーワンチップマルチバンド無線システムの実現に向けて ー
弾性表面波(SAW)デバイス,バルク波(BAW)デバイスなどの高周波超音波デバイスに関する幅広い研究開発で世界を先導されるとともに,圧電薄膜の堆積,高周波電子回路設計,およびMEMS技術を利用した新機能弾性波デバイスの研究開発にも取り組んでおられる千葉大学の橋本研也先生をお迎えし,高周波メカニカルフィルタ技術に関して御講義頂きます。本技術は,携帯電話,ワイヤレスLANなどの無線情報機器に用いられており,将来のワンチップマルチバンド無線システムにも必須です。
- 日 時
- 2007年7月24日 15:00〜18:00
- テーマ
- 「ワンチップマルチバンド無線システムの実現に向けて」
- 場所
- マイクロナノマシニング研究教育センター 3階セミナー室
- 主催
- 東北大学マイクロシステム融合研究開発拠点,東北大学マイクロナノマシニング研究教育センター,MEMSパークコンソーシアム
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15:00〜17:00
「共振子を利用した高周波受動フィルタの設計」
橋本 研也(千葉大学大学院工学研究科・教授)
現在の通信機器には,弾性表面波(SAW)共振子やバルク波(BAW)共振子を利用した受動フィルタが多用されており,そのより一層の高性能化・小型化とともに,MEMSスイッチやバラクタとの組み合わせによる新機能モジュールの実現も期待されています。本講演では,共振子を利用した高周波受動フィルタの動作原理と設計の基本的手法とを解説するとともに,振動子の性能や寄生回路素子がフィルタ特性にどのようにに影響を及ぼすかを解説します。
- 基本的な共振子の特性
- 散乱行列
- 受動フィルタの基本的な設計理論
- 梯子型フィルタの設計
- 格子型フィルタの設計
- 結合共振子フィルタの設計
- 多重結合モードフィルタの設計
17:00〜17:15
休憩
17:15〜18:00
「RF MEMSの研究開発動向」
田中 秀治(東北大学大学院工学研究科・准教授)
将来のコグニティブ無線を可能にするワンチップマルチバンド無線システムの実現するためには,複数周波数の高周波メカニカルフィルタ,高周波MEMSスイッチなどを高周波LSI上に集積化する必要があります。本講演では,これを目指したMEMS技術の研究開発動向を紹介します。
- 問い合わせ先
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東北大学 江刺・小野・田中研究室 佐藤 さおり
TEL:022-795-6934,FAX:022-795-6935
E-mail:s_sato@mems.mech.tohoku.ac.jp
※参加申し込みは必要ありません。参加費は無料です。