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MEMS用最新ダイシング加工拠点設立
2009年8月5日
株式会社メムス・コア代表取締役
代表取締役 本間孝治
(株)メムス・コア(仙台・泉工場)に最新鋭のステルスダイシング装置(MAHOH)を設置して、Siウェーハをチップに分割する受託加工業務を開始しました。
複雑な微小素子が組み込まれ中空部があるMEMSチップの切り出しは、一般的に洗浄水や加工負荷に対してあまり強くありません。このため従来のブレードダイシングを用いたチップ分断は課題が多く残っておりました。ステルスダイシングは、加工・洗浄に水を使用しない上、チップの表裏面へのダメージもほぼないため、高品質なMEMSの分断加工が期待できます。
「ステルスダイシング(SD)技術」は、シリコンウェーハの内部にレーザを照射して任意の位置に改質層(SD層)を形成させ、テープエキスパンドなど外部応力を加えることにより、ウェーハ表面に亀裂を成長させてチップを小片化するカッティング技術です。ステルスダイシングでは光学系及びレーザ特性の最適化により、半導体ウェーハ内部でのみ局所的・選択的にレーザ改質を行うため、ウェーハの表面や裏面、またはウェーハ裏面のダイシングテープなどにダメージを与えることがありません。一般的なブレードダイシングで問題となるチッピングは裏面、表面ともに一切無いため抗折強度の強いチップに仕上げることが可能です。さらに切削加工と異なり発塵などの飛散もないためデバイス汚染を生じません。
本拠点は東北大学・江刺正喜教授のご支援のもと、浜松ホトニクス株式会社(代表取締役社長:晝馬輝夫、本社:静岡県浜松市)、株式会社東京精密(代表取締役社長:藤森一雄、本社:東京都三鷹市)、株式会社テクノビジョン(代表取締役:高比良 葦人、本社:埼玉県比企郡)の3社の装置製造メーカの協力により実現いたしました。
【3社の連携体制】
浜松ホトニクス(株) | : | SD技術の開発、SDエンジンの開発 | |
(株)東京精密 | : | MAHOHダイシング装置 | |
(株)テクノビジョン | : | エキスパンダー、UVフィルム硬化装置 | |
(株)メムス・コア | : | 加工所拠点・カスタマ窓口 | |
問い合わせ先 | TEL:022-777-8717 E-mail: |
これらが連携して、ステルスダイシング加工技術をサポートし、この普及に努め、特に脆弱構造を持つMEMSデバイスの開発の設計・試作・開発の支援を進めてまいります。