MEMSパークコンソーシアム事務局

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イベント情報

MEMS International 2008 〜MEMSがもたらすイノベーションと異分野”競合”〜

「Si発振器 vs. 水晶発振器」,「Siマイク vs. ECM」,「3次元積層化 vs. 微細化」,「MEMSファウンドリ vs. Siファウンドリ」…。MEMSによる新技術の登場はさまざまな分野にイノベーションをもたらし,業界の垣根を越えた競争を引き起こしています。こうしたイノベーションと異分野での競合の最新動向を「MEMS International」は紹介します。MEMSへの取り組みについてTSMCとNokiaからの基調講演も決まりました。MEMSにかかわる経営者・技術者には見逃せない2日間となるでしょう。

日時:
2008年5月15日(木)-16日(金) 10:00〜17:00予定 (開場9:30予定)
会場:
目黒雅叙園
主催:
NIKKEI MICRODEVICES
共催:
Yole Developpement
後援:
経済産業省(予定)
同時開催:
センサ・シンポジウム2008(主催:日経エレクトロニクス)
お申込:
http://techon.nikkeibp.co.jp/seminar/080515m.html

受講料(2日間):

 正価: 62,000円  早期割引価格: 58,000円 ←【5月2日まで】

【特典】受講者すべての方に「NIKKEI MICRODEVICES」(1年:13冊),「日経エレクトロニクス」(1年:27冊)の2誌をお届けします。現在ご購読中の方は,購読期間を1年間延長させていただきます。
※ 満席になり次第,申込受付を締め切らせていただきますので、お早めにお申込ください。
◎MEMS Technology Forum会員の方は,1会員につき1名様が無料になります。
※MEMS Technology Forum の詳しい内容,お申し込みは下記をご覧ください。
http://techon.nikkeibp.co.jp/MEMSforum/

5月15日 1日目

基調講演
■センサが創る未来のユーザー・インタフェース
東京大学 大学院情報学環 教授

ソニーコンピュータサイエンス研究所 インタラクションラボラトリー室長 暦本 純一 氏

電子機器やオンライン・サービスのユーザー・インタフェースが,既存のGUIから実世界指向のインタフェースに変わりつつある。この流れを支える重要な技術が各種のセンサである。ユーザー・インタフェースの研究で世界の第一人者である暦本氏が,これまで開発してきた様々なインタフェースの実例を挙げて,ユーザー・インタフェースの今後のトレンドとセンサが果たす役割を解説する。

パネル・ディスカッション

■未来のユーザー・インタフェース,実用化への道
暦本 純一 氏 / 八田 晃 氏(ソフトディバイス 代表取締役)/ 林 信行 氏(ITジャーナリスト)

暦本氏の基調講演を受けて,多彩なセンサを活用した将来のユーザー・インタフェースを実用化するための課題と解決策を探る。ユーザー・インタフェース・デザイナーの八田氏と,ジャーナリストの林氏がそれぞれの視点から問題提起し,技術上の課題だけでなく研究開発体制にも踏み込んで議論する。

昼食(主催者がご用意いたします)

トラックA:マイクと加工・実装

「20億個市場を制するのは誰か」

MEMSによるSiマイクがECM(electret condenser microphone)市場を侵食している。Siマイクを販売・開発中のメーカーは10社を超え,混戦状態にある。この競争を制する上で重要なのが,MEMS加工・実装技術である。高速エッチング,そして無駄のないチップ・ダイシング,パッケージングは,Siマイク各社の競争力の源泉といえる。大手マイク・メーカーとMEMS装置メーカーが,最新技術を報告する。

■Infineonが明かすMEMSマイク技術の詳細
独Infineon Technologies AG

Discrete Semiconductors Business Unit Marc Fueldner 氏

独Infineon Technologies AGとホシデンは,Siマイク事業で提携関係を結んでいる。MEMSと半導体に関するInfineonの経験と,音響技術に関するホシデンの技術と信頼性を組み合わせることにより,さらに大きな顧客メリットを提供できるようにしていく。 Infineonの半導体によるマイクは,表面実装デバイスとして設計されており,マイク・モジュールはMEMSセンサー・チップとASIC(特定用途向けIC)チップを一つのパッケージに収めている。これらの技術を中心に,MEMSマイクについて紹介する。

■新プロセスによるMEMSマイク技術
オムロン

セミコンダクタ統括事業部 マイクロデバイス事業部長 関口 義雄 氏

携帯電話機向けのアプリケーションを中心にマイクロフォンのMEMS化が急激に進行している。弊社では,MEMSデバイスの豊富な経験に基づいた独自のプロセス技術により,高感度とチップの超小型を両立させたデバイス構造を実現した。

本講演では,これらの新プロセス技術,新たに構築した8インチ(200mm)ウエーハ・プロセスによる量産体制,そして今後の方向性について紹介する。

■MEMSマイク関連技術の詳細
■シリコンマイクロフォン加工への取組み紹介
住友精密工業

産業システム事業部 マイクロテクノロジー・プロセス部 第2プロセスグループ長 村上 彰一 氏

携帯電話などのモバイル機器を中心に採用が進んでいるシリコンマイクロフォンは量産が進んでおり,パソコンOSに搭載される音声認識ソフトの音響部品をはじめ,さまざまな用途での採用においても注目されている。

今後はさらに量産が進み参入企業も増えると推測されており,低価格化に伴う歩留まりの向上や多機能化への要求が高まると見られている。

今回は,シリコンマイクロフォン加工におけるプラズマを用いたRIE(Reactive-Ion-Etching)によるシリコンエッチング工程,および無水HFによるシリコン酸化膜犠牲層エッチング工程において生産性の向上および高精度化への要求に対する取組みを報告する。

■公開討論会
司会:東北大学教授 江刺正喜氏
パネリスト:Fueldner氏(Infineon)/ 関口氏(オムロン)/ 村上氏(住友精密工業)

トラックB :イノベーションとファウンドリ

「MEMS CEO Meeting Japan」

MEMSによるイノベーティブなデバイスと注目のファウンドリを紹介する。ホスト役は,お馴染みの仏YOLE Developpement社のELOY氏。世界各国で開催された「MEMS CEO Meeting」を日本で初めて開催する。

SESSION 1 MEMS Foundries;A question of Strategy?

■Marketing Analysis from Yole Developpement on the MEMS Foundries business model
仏Yole Developpement社

General Manager Jean-Christophe ELOY 氏

■Silex Microsystems による講演
スウェーデンSilex Microsystems AB

VP Sales Tomas Bauer 氏

■APM Position in MEMS Industry
台湾Asia Pacific Microsystems, Inc.

Co-Founder & Senior Advisor Albert Chang 氏

■Micralyne による講演
カナダMicralyne Inc.

CEO Chris Lumb 氏

SESSION 2 Overview of New Innovative MEMS Devices

■New Generation of MEMS Fabrication Solutions are Paving The Way for Host of Low-Cost Inertial Sensors for Consumer Market
米Invensense, Inc.

Steve Nasiri氏

The rapid growth in consumer electronics has created a need for adding real intelligence that can bring improved performance and intuitive user interface. Inertial sensors are in the forefront of this trend, as can be seen in some of the latest consumer electronic products introduction, such as; image stabilization for improved picture quality in digital still cameras, motion controlled games in Wii and PlayStation, point and click in air mice and 3D remote controllers, gesture recognition and user interface functions in smart-phones, and dead-reckoning functions in the portable navigation devices.

Gyroscopes and accelerometers are the essential enabling technologies in all of these advance motion sensing features. The need for lower cost, more reliable, and smaller size MEMS inertial sensors is here already. This paper addresses some of the key challenges with meeting these market demands and how one company’s novel approach in MEMS fabrication, called Nasiri-Fabrication, is promising to fill these market needs. The key benefits of Nasiri-fabrication is examined and compared to other more traditional MEMS fabrication solutions used today. Nasiri-fabrication is already credited for bringing to the market, in the record time of less than three years, a new generation of integrated dual-axis gyroscopes to consumer electronics market that offer an order of magnitude reduction in cost and size compared to its closest MEMS counterparts.

懇親会

1日目のプログラム終了後に懇親会を設けております。ぜひご参加下さい。(セミナーご参加の皆様は無料)

5月16日 2日目

基調講演
■MEMS in CMOS Foundry -- A Semiconductor Solution with Distinctive Benefit
台湾Taiwan Semiconductor Manufacturing Co.,Ltd.

Director, MEMS Program Robert Chin-fu Tsai氏

MEMS産業が大きなパラダイムシフトを迎えている。これまで主に内製向けか一部の車載用途に限られていた応用が,ここへ来て民生機器や携帯電話機にまで広がっていることによる。MEMS市場は,2007年に59億5000万米ドルと見積もられているが,2011年に107億7100万米ドルに達する見込みである。この間の平均年間成長率は13%である。

今やMEMS技術はIDM(integrated device manufacture)が社内で利用するだけにとどまらず,ファブレス企業やベンチャ企業まで活用するようになってきた。MEMSデバイスについてもIDMのみでの製造から独立ファウンドリでの製造に移行してきた。 本講演では,CMOSとMEMSを統合したファウンドリ“CMOS integrated MEMS foundries”におけるMEMS製造のトレンドを深く洞察する。

基調講演
■MEMSの次の付加価値“集積化・パッケージング技術”の最新動向
東北大学

原子分子材料科学高等研究機構 (TU-WPI) (兼)大学院工学研究科付属 マイクロ・ナノマシニング研究教育センター (マイクロナノセンター(MNC)) センター長 江刺 正喜 氏

MEMS (微小電気機械システム)は,半導体微細加工技術を発展させて機械・電子・ 光・材料などを組み合わせ,Siチップ上に回路だけでなく微細構造体あるいはセンサーや運動機構などを一体化したもので,システムの鍵を握る部分に使われる。

加速度センサーなどの静電容量変化を用いたセンサー,ビデオ・プロジェクタやインクジェット・プリンタに用いられるアレイMEMS,寄生インダクタンスなどが問題になるRF MEMS,使い捨て用のMEMSなどで,MEMSとLSIを組み合わせる集積化が重要であり,実際に役に立っている。この場合に機械的に動く部分のMEMSを保護するパッケージングをウェーハ・レベルで行うことなども同時に考えていく必要がある。

基調講演
■次世代携帯電話機が求めるMEMS技術
フィンランドNokia Corp.

Nokia Research Center Head of Strategic Research Tapani Ryhanen 氏

インテリジェントなモバイル機器が家庭・オフィス・公共エリアに浸透してきたことで,今後はどこにおいてもコンピューティングとコミュニケーションの利用が可能になる。そこで欠かせなくなるのは,自立的であること,厳しい環境にも耐えられること,である。利用・設置環境を選ばず,管理しなくても利用できるようにするためである。マイクロ/ナノ技術は,厳しい環境でも長期間安定して使えるセンサーの新境地を開くだろう。こうした要求を満たすMEMSセンサーは既にあるが,例えば化学/バイオ・センサーでは,安定,頑丈,低コスト,環境対応のデバイスは存在しない。さらなる新材料や新原理が必要 となる。

インテリジェントで自立的なデバイスは,周囲の環境になじむとともにネットワークの一部を成す必要がある。ここではネットワークをトップダウンで構成するわけにはいかない。そのために求められる特性に学習機能があるかもしれない。この意味で,生物は環境に合わせて自立的に成長/学習するものであり,自然界から学べることがあるかもしれない。こうしたことを可能にする新しいコンピューティングの世界をナノ構造のシステムは実現できるだろう。

コミュニケーションは,環境の一部を成すとともに,異種のもの同士との通信,隣接するものやグローバルなものとの通信を実現する。無線/光通信システムは,電力効率が高く高速でグローバルであるとともに,ネットワーク利用を最適化する高エネルギー効率の新しいコンピューティングと,複雑化する無線通信に適した新しいフロントエンド技術が必要となる。そして無数のモバイル・デバイスにどのように電力を供給するのか。光,温度差,電磁気などからどのようにエネルギーを集めるのか。

本講演では,センサー,コンピューティング,コミュニケーションの新しいプラットフォームを構築しようとするわれわれの動向について紹介する。

昼食(主催者がご用意いたします)

トラックA :携帯電話デバイス

「10億台市場をMEMSは制覇できるか」

10億台の携帯電話機市場をSi発振器などのMEMSデバイスは制覇できるのか。競合メーカーは高度な技術力を持つ国内メーカーである。また,MEMSによるRFスイッチなどのRF(無線周波)デバイスは,信頼性やコストで既存の半導体を凌駕できるのか。 携帯電話機の今後の進化の方向を総括しつつ,革新の余地の大きいMEMSデバイスが既存デバイスに挑む勝負の行方を占う。

■携帯電話とMEMS技術
NTTドコモ

総合研究所 アンテナ・デバイス研究グループ 主幹研究員 楢橋 祥一 氏

電子マネーやGPSなど生活インフラとしての機能を搭載した携帯電話が将来,さらなる進化を遂げるにはこれまでにない機能やサービスを提供することが求められる。

本講演では,小型・軽量という携帯電話の利便性を活かしつつこのような高機能化・高性能化を実現する手法として, RF-MEMSデバイスを中心にMEMS技術の研究事例を紹介するとともにMEMS技術への期待を述べる.

■次世代携帯電話向けRF MEMS技術
東芝

SoC研究開発センター 高性能CMOSデバイス技術開発部 デバイス技術開発 主査 大黒 達也 氏

RF MEMSは,携帯電話機のマルチバンドやマルチシステムをスリム化する有効なデバイスと考えられている。弊社では,大きな可変比を持ち,しかもロスが小さく,歪み信号の発生が小さいMEMS可変容量の開発に取り組んでおり,その開発背景と優れた特性について報告する。

特に静電型MEMSで問題となるスティクション(動作中に電極同士がくっついたまま離れない現象)を回避するために開発した「IBA(Intelligent bipolar actuation)方式」について詳細を述べる。

■Korea RF MEMS activities and FBAR vs SAW filter
韓国Kwangwoon University

Dept. of Electronic Engineering, Associate Professor Jae Y. Park 氏

本講演では,韓国における携帯電話・モバイル通信向けRF MEMS技術の最新動向について紹介する。

次世代携帯電話・モバイル通信における研究の主なターゲットは,小型・軽量化,低コスト化,高セキュリティ化,多機能化,低消費電力化,マルチバンド/マルチモード化である。これによって,高速の無線インターネット,パソコン(PC)向け無線通信,MPEG画像ファイル通信,銀行決済のやりとり,PCレベルの機能を持つ超小型端末の実現が期待されている。

これらの実現に向けて,多くの企業や研究機関が新技術や新コンセプトについての研究を進めている。RF MEMS技術は,こうした先端的モバイル機器に欠かせないコア技術である。

この中で特に,低電圧で動作するRF MEMSスイッチ,高Q値のインダクタ,FBARフィルタ,内蔵型フィルタについて議論する。また,いっそうの小型化や高密度実装を可能とする技術について,現行と将来の無線通信回路のさらなる高性能化についても紹介する。

■モバイル用小型,低ノイズシリコンMEMSクロック
SiTime

上級副社長・最高技術責任者(CTO) Markus Lutz 氏

従来水晶発振器が使われていた用途に,MEMS発振器が量産ベースで出荷され始めた。この小型MEMS発振器は,標準CMOSプロセスを使ってウエハレベルで生産,パッケージされる。これにより世界最薄最小のモバイルクロック用電圧制御式拡散スペクトラム内蔵高周波発振器が可能になったのである。

今回の発表ではMEMS発振器,発振回路,パッケージなどコアとなるテクノロジについて紹介する。

■Materials for MEMS Applications
東京応化工業

開発本部 先端材料開発三部 厚膜パッケージレジスト材料グループ 技術主任 先崎 尊博氏

MEMSはデバイスの小型化,高機能化の実現により多岐に渡る分野への適応が検討されている。特に,機能進化の目覚ましい携帯電話分野ではフォトレジストに対する要求特性は高度で多岐に渡る。

本講演では携帯電話部材形成用としてファインピッチ化,高アスペクト比,高感度,高信頼性,ハロゲンフリー化によるグリーンプロダクト等の様々な要求に応えるためのフォトレジストを紹介する。

■公開討論会
司会:東北大学教授 江刺正喜氏
パネリスト:楢橋氏(NTTドコモ)/ 大黒氏(東芝)

トラックB :3次元実装

「低コスト化の牽引技術は何か」

Si貫通配線(TSV)を使った3次元積層LSIの市場が,今年から急速に立ち上がる。イメージ・センサーからメモリーへと,その応用範囲が広がるためだ。市場拡大のカギを握るプロセスの低コスト化は,装置各社のイノベーション力が決める。特にウエーハの接合や穴空けでは各社が知恵を競う。3次元実装の最新手法と将来トレンドを紹介する。

■SEMATECH 3-D TSV Technology Development
米SEMATECH Inc.

Director of SEMATECH's 3D interconnect program Sitaram R. Arkalgud氏

半導体産業のけん引役が性能と生産性を向上させている。けん引役は,この数十年におけるリソグラフィ技術とデバイス技術のすさまじい進展である。しかし,32nmプロセス以降の新技術にかかわる課題(low-k,high-k,メタル・ゲート,EUVなど),コスト,既存のリソグラフィ技術,デバイスのスケーリングは,生産性の向上の可能性を懐疑的にしている。そうした中,3次元積層のためのTSV(Si貫通ビア)技術が注目を集めつつある。

積層技術自身は組み立てとパッケージングの工程にとって新しいコンセプトではなく数年間の量産実績がある。TSVとの組み合わせが新しく,アセンブリとパッケージングにおいて最良の選択となる可能性がある。性能,機能,消費電力,コストの面で有利となるからである。

TSVの技術的メリットはあるものの,最適な手法のコンセンサスは得られていない。必要になるのは低コスト化を期待できる製造手法である。

SEMATECHにおけるTSV開発は,量産時におけるコスト・モデルを利用して現実的な手法を決めていく点にある。われわれのコスト・モデルによって膨大な選択肢から絞り込むことに成功した。同時に量産用の製造装置の開発も進めている。

■3次元LSIの研究開発最新動向:次の10年に向かって
超先端電子技術開発機構

三次元集積化技術研究部 嘉田 守宏 氏

1998年に始まったワイヤー・ボンド法を使ったチップ・スタック技術は,21世紀最初の10年を「3次元SiPの時代」に導いた。それから10年,今,次の10年に向かうべき時期に差し掛かったが,その準備はできているのか?欧米の研究機関やコンソーシアムを中心に,世界中がTSVを使った3次元技術開発に向かう中,日本でも次世代3次元技術開発が進みだした。

本講演では,最新の世界の3次元技術の開発動向を探りながら,技術組合 超先端電子技術開発機構(ASET)が,NEDOプロジェクトとして行った,平成19年度「次世代三次元積層技術開発の先導研究」の研究成果を報告する。

■3次元インテグレーションに向けたウエーハ接合技術
ズース・マイクロテック

技術開発部 マネージャー 石田 博之 氏

■An overview of advanced bond technologies for 3D integration
イーヴィグループジャパン

テクノロジー本部 Director スニル・ウィクラマナヤカ氏

3D integration or packaging is gradually getting into mainstream semiconductor fabrications as a result of continuous pressure to reduce size, weight and cost while increasing the functionality of products.

3D packaging allows a large number of long interconnects needed in 2D structures to be replaced by a short vertical interconnect, which is commonly called as TSV electrode that greatly enhances performance and reduces form factor. There are two main schemes for 3D integration as (i) wafer level integration, where full wafers of a specific function (i.e., embedded processors, DSPs, SRAM, DRAM, and embedded wireless network) are produced separately and then vertically interconnected to create a multi-functional device with TSV interconnection, and (ii) chip level integration, where known good dies are stacked on a wafer or a chip

with TSV interconnects. Each method has its own merits and demerits when manufacturing cost and yield are considered. In either technology, essentially there will be temporary bonding, de-bonding, wafer or chip-level aligning and permanent bonding steps. These bonding technologies and relevant material are of prime importance to improve device reliability and to reduce manufacturing cost.

Permanent bonding techniques such as metal bonding, SOI bonding and BCB bonding will be discusses from manufacturing easiness and cost effectiveness viewpoints. Similarly, wax base temporary bonding techniques will also be discussed from the same viewpoints. In addition, precision bond aligning techniques, particularly for permanent bonding will be discussed during the presentation.

■3次元実装用仮接着材料および永久接着材料について
日産化学工業

電子材料事業部 半導体材料部 主査 片山 淳子 氏

近年,LSIの集積化の1つの方法としmore than Moore と呼ばれる技術が台頭しており,特に3次元実装が各メーカーで活発に検討されている。

本講演では,3次元積層時に必須である,仮接着材料WaferBONDTMおよび永久接着材料CYCLOTENETMを紹介する。WaferBONDTMはウエハ研削からその後の種々の工程(フォトリソグラフィー,蒸着など)の間,デバイスウエハを支持基板に一時的に接着し,本工程での薄化ウエハのハンドリングを容易にする。一方,CYCLOTENETMは永久接着のみならず,層間絶縁膜としても適応可能である。

■Advanced Packagingへの取り組み
住友精密工業

産業システム事業部 マイクロテクノロジー・プロセス部 第一グループ長 野沢 善幸氏

半導体メモリーデバイスの更なる高集積化・高性能化を目指した微細化開発に関して,リソグラフィーの限界打破に対する技術的な“壁”は従来以上に高くなってきており,そのソリューションとして3次元実装が提唱されて久しい。

この3次元実装においては,配線長の短縮の観点からTSV(Through-Silicon-Via)技術の導入が必須と考えられているが,このTSV技術におけるシリコンVia-holeエッチング技術について,MEMS(Micro-Electrical-Mechanical-Systems)製造の要素技術として確立されたシリコンの深掘り技術(DRIE)が注目されている。

今回は,このシリコンDRIE技術を中心としたAdvanced Packagingへの取り組みを報告する。

■公開討論会
嘉田氏(ASET)/ ウィクラマナヤカ氏(EVG)
片山氏(日産化学工業)/ 野沢氏(住友精密工業)